この記事の結論
- カブトムシは大顎で挟んだり噛んだりすることはなく、痛みの正体の多くは脚のトゲの引っかかりか、胸と上翅のすき間に指を挟まれること
- カブトムシは体の側面を指で挟むように持つのが基本、脚のトゲが気になる場合は軍手を使う
- クワガタは大顎の後ろ側、前胸背板をつまむように持ち、大型・気性の荒い個体はタオルで包んで扱う
- クワガタに挟まれたときは無理に引き離さず、足場を与えるか霧吹きや水で対応すると自然と離れやすい
夏休みに子どもが捕まえてきたカブトムシや、ペットショップで買ってきたクワガタを、こわごわとつかんでいる方は少なくありません。
正しい持ち方を知らないまま扱うと、虫にケガをさせてしまったり、逆に指を挟まれたりすることがあります。
この記事では、カブトムシ・クワガタの正しい持ち方と、万が一挟まれたときの対処法を整理します。
なぜ持ち方に気をつける必要があるのか
カブトムシやクワガタは、脚の先の爪や体の突起で木や網戸にしっかりとつかまる力が強い昆虫です。
無理に引き剥がそうとすると、脚がちぎれてしまったり、体を傷つけてしまったりすることがあります。
また、持ち方が不安定だと虫が暴れて手から落ちてしまい、転落によるケガにつながることもあります。
どちらも夜行性のため、昼間は動きが鈍く比較的持ちやすいので、扱いに慣れないうちは昼間の時間帯に触れてみるのもおすすめです。
正しい持ち方を知っておくことは、虫と自分の両方を守ることにつながります。
カブトムシは噛みつかない、痛みの正体は脚のトゲ
まず知っておきたいのは、カブトムシの口はブラシのような構造になっていて、大顎で人の指を挟んだり噛んだりすることはないという点です。
「カブトムシに噛まれて痛かった」という話を聞くことがありますが、その正体の多くは、脚の先にあるトゲ状の突起が指に引っかかったチクチクとした痛みです。
これに対して、これから紹介するクワガタは大顎で強く挟んでくることがあるため、扱い方が少し異なります。
カブトムシの持ち方
体の側面を挟むように持つ
カブトムシを持つときは、親指と人差し指で体の両側面を挟むように持つのが基本です。
背中側と腹側から挟むのではなく、左右からしっかり支えるように持つと、力が入りやすく安定します。
このとき、前胸(胸の部分)と上翅(背中側のかたい翅)の間にあるくびれに指を入れてしまうと、思いのほか強い力で挟まれて痛い思いをすることがあります。
指はくびれを避け、上翅の側面から背側にかけてを押さえるようにしましょう。

木や網戸に強くつかまっている場合は、焦って引っ張らず、体の側面をつかんだ状態で少しずつ角度を変えながら外すと、脚を傷つけずに引き離せます。
脚のトゲが気になる場合は軍手を
前述の通り、カブトムシの脚にはトゲ状の突起があり、素手で持つとチクチクとした痛みがあります。
元気に暴れる個体を腕に乗せると、脚のトゲや爪が引っかかって小さな引っかき傷になることもあるため、気になる場合は軍手をはめてから持つと安心です。
クワガタの持ち方
大顎の後ろ側、前胸背板をつまむのが基本
クワガタは、大顎が届かない前胸背板(頭のすぐ後ろにある硬い部分)を指でつまむように持つのが基本です。

腹部やお尻側をつまむと体をひねって暴れやすくなることもあるとされているため、前胸背板をしっかり押さえて持つことを意識しましょう。
品種によって大顎の力の強さは異なり、オオクワガタやヒラタクワガタのように顎の力が強い種類ほど、扱いには慎重さが求められます。
品種によって挟む力の強さが違う
国産クワガタの中でも、挟む力が特に強いとされているのはヒラタクワガタで、オオクワガタを上回るという声も多く聞かれます。
オオクワガタは挟む力そのものよりも、体全体のパワーと安定感で踏ん張るタイプだと言われています。
ノコギリクワガタは体の大きさによって大顎の形が変わり、大型個体は大きく湾曲した「水牛」と呼ばれる立派な大顎になる一方、小型個体は直線的な大顎になります。
どちらの形でも挟む力は侮れず、特に大型個体は油断できません。
ミヤマクワガタについては個体差が大きく、明確な強さの序列を示すデータは多くありませんが、大顎が発達した個体はやはり油断できません。
大型・気性の荒い個体はタオルを使う
体が大きい個体や、暴れやすく気性の荒い個体は、素手で持つのが不安なこともあります。
そうした場合は、柔らかいタオルや軍手で体全体を包むように持つと、無理な姿勢を強いることなく安全に持ち上げられます。

複数のクワガタを同時に扱う場合は、1匹ずつ落ち着いて対応しましょう。
複数飼育そのものの注意点は複数飼育の注意点を扱った記事でも詳しく紹介しています。
クワガタに挟まれたときの対処法
まず、無理に引き離さない
大顎に挟まれてしまっても、慌てて力任せに引き離そうとするのは逆効果です。
力を入れれば入れるほど、虫の側もさらに強く挟み返そうとするため、痛みが強くなってしまうことがあります。
挟まれたときは、まず落ち着いて動きを止めましょう。
無理に振り払おうとすると、虫を傷つけてしまうこともあります。
足場を与える、水を使う方法
挟んでいる虫の脚が置ける足場(手のひらやテーブルなど)を近くに用意すると、虫自身が自然と離れてくれることがあります。
それでも離れない場合は、霧吹きで軽く水をかけるか、挟まれた部分を浅い水につける方法も効果的です。

水に触れると、虫が体勢を立て直そうとして自然に顎を緩めることが多いようです。
なお、驚いて手を振り払った拍子に虫を床に落としてしまい、そのまま家具の下などに逃げ込んでしまうこともあります。
慌てて素手で追いかけ回すと再び挟まれる原因になるため、いったん落ち着いてから、割り箸やビニール袋などを使って保護する方が安全です。
それでも離れない場合
足場と水の両方を試しても離れない場合は、痛みや出血の程度を確認しましょう。
小さな傷であれば、離れた後に流水でよく洗い流しておけば十分ですが、出血が続く場合や腫れが強い場合は、無理をせず病院で診てもらってください。
子どもと一緒に扱うときの注意点
夏休みの自由研究などで、子どもが初めてカブトムシやクワガタに触れる場面も多いはずです。
子どもに持たせる前に、まず大人が正しい持ち方を実際にやって見せることが、安全に慣れてもらう一番の近道です。
カブトムシは大顎で噛みついたり挟んだりしない昆虫なので(胸と上翅のすき間に指を入れないことだけ気をつければ)、初めての昆虫との触れ合いには扱いやすい選択肢です。
一方、大顎の力が強いクワガタの種類は、いきなり子どもだけで持たせず、最初は大人が体を支えながら一緒に触らせてあげると安心です。
怖がって触れない子もいますが、無理に持たせる必要はなく、まずは容器越しに観察することから始めても十分楽しめます。
少しずつ慣れてきたら、大人が下から手を添えた状態で子どもに持たせてあげると、落としてしまう不安も和らぎます。

触った後は、マットやフンが手についていることもあるため、石けんで手をよく洗う習慣をつけておくと安心です。
飼育の基本的な道具や置き場所については、クワガタ・カブトムシの飼育、初心者が最初に知っておきたい基本ガイドでも紹介しています。
これから飼い始める方は、あわせて確認してみてください。
まとめ
カブトムシは大顎で噛みついたり挟んだりしない昆虫で、胸と上翅のすき間を避けて体の側面を持つのが基本です。
クワガタは大顎が届かない前胸背板をつまむように持ち、品種による力の差も意識しておきましょう。
万が一挟まれても、慌てず足場や水を使えば、たいていは自然に離れてくれます。
正しい持ち方を知っておくだけで、虫との触れ合いはぐっと安心なものになります。
今日のアクション
- 飼っている種類に合わせた正しい持ち方を確認する
- クワガタに挟まれたときに慌てず対処できるよう、足場や水を使う方法を覚えておく
- 子どもと一緒に扱うときは、大人が先にお手本を見せる
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