この記事の結論
- 冬眠(越冬)するのはオオクワガタ・コクワガタ・ヒラタクワガタなど寿命の長い種類、カブトムシとノコギリ・ミヤマクワガタは基本的に冬を越さない
- 動きが鈍くなりマットに潜って姿を見せなくなるのが冬眠のサイン、エサを食べなくなっても心配はいらない
- 冬眠中は月1〜2回の乾燥チェックだけにとどめ、頻繁に掘り起こさない
- 春になっても動かない場合は、すぐに判断せず脚や触角の反応を数週間かけて確認する
秋が深まりクワガタの動きが鈍くなってくると、そろそろ冬眠(越冬)の準備を考える時期です。
カブトムシと違い、クワガタの中には成虫のまま冬を越し、翌年も一緒に過ごせる種類がいます。
この記事では、冬眠に入るサインの見極め方から、冬眠中のマット管理、春に目覚めなかったときの判断まで、越冬に特化して整理します。
季節ごとの置き場所や温度管理の基本については、飼育ケースの置き場所と温度管理をまとめた記事もあわせて確認してみてください。
どのクワガタが冬眠(越冬)するのか
すべてのクワガタが冬を越すわけではありません。
まず、自分が飼っている種類が越冬するタイプかどうかを確認しておきましょう。
複数年生きる、越冬する代表種
オオクワガタ・コクワガタは、成虫のまま複数年生きる代表格です。
オオクワガタは飼育環境が整っていれば2〜3年ほど生きる個体も珍しくなく、その特徴はオオクワガタの特徴と飼育のポイントを紹介した記事でも詳しく紹介しています。
ヒラタクワガタも1〜3年ほど生きる個体がおり、地域や個体差はあるものの、冬を越すことは珍しくありません。

冬を越さない種類
カブトムシは冬を待たずに寿命を迎える昆虫で、成虫になってからの寿命はおよそ1〜3ヶ月ほどです。
ノコギリクワガタの成虫寿命はおおむね数ヶ月ほど、ミヤマクワガタは数ヶ月〜1年ほどと、どちらも短命な部類です。
夏や秋に採集・購入した個体の多くは、冬を待たずに寿命を迎えます。
品種ごとの体の特徴や飼いやすさの比較は、ヒラタクワガタ・ノコギリクワガタ・ミヤマクワガタを比較した記事で詳しく紹介しています。
| 品種 | 越冬の可能性 | 成虫寿命の目安 |
|---|---|---|
| オオクワガタ | 高い(複数年) | 2〜3年ほど |
| コクワガタ | 高い(複数年) | 2〜3年ほど |
| ヒラタクワガタ | 個体による | 1〜3年ほど |
| ノコギリクワガタ | 基本的にしない | 数ヶ月ほど |
| ミヤマクワガタ | 基本的にしない | 数ヶ月〜1年ほど |
| カブトムシ | しない | 1〜3ヶ月ほど |
冬眠に入るサインの見極め方
気温が下がり始める10〜11月頃になると、越冬する種類は少しずつ冬眠の準備に入ります。
動きが鈍くなる、マットに潜り込む
夜になっても以前ほど活発に歩き回らなくなり、マットの中に深く潜り込んで姿を見せなくなるのが、冬眠に入る典型的なサインです。

この状態になったら、無理に引っ張り出したりせず、そっとしておいてあげましょう。
エサを食べなくなっても心配しなくていい
昆虫ゼリーの減りが急に少なくなり、やがてほとんど減らなくなることがあります。
飼い始めたばかりだと体調不良ではないかと心配になりますが、これは冬眠に伴う自然な反応です。
冬眠中のマットの管理方法
冬眠に入ってからの管理は、夏場に比べるとやることは少なくなりますが、いくつか気をつけたいポイントがあります。
冬眠前に整えておきたいマットの状態
冬眠に入る前の10月頃から、マットの準備を整えておくと安心です。
普段よりも厚めに、ケースの高さの8割程度を目安にマットを敷き詰めておきましょう。
マットが浅いと十分に潜れず、冬眠に適した環境を作れません。
あわせて、転倒防止材や樹皮をマットの上に置いておくことも大切です。
冬眠中に仰向けにひっくり返ってしまうと、体力の落ちた状態では自力で起き上がれず、そのまま弱ってしまうことがあります。
また、秋のうちに昆虫ゼリーをしっかり食べさせ、体力をつけさせておくことも忘れないようにしましょう。
冬眠は個体にとって体力を消耗する過程なので、冬眠前の栄養状態がその後の生存率に直結します。

置き場所と温度の目安
室温が安定した玄関や部屋の隅など、暖房の風が直接当たらない場所に置くのが基本です。
暖房の効いた部屋に置いたままにしていると、室温が20度前後で高止まりし続けることがあります。
この温度帯では冬眠に入りきれず、いつまでも活動を続けてしまう個体がいます。
冬眠せずに動き続けると体力を消耗し、春を迎える前に力尽きてしまうおそれがあるため注意が必要です。
置き場所の選び方や季節ごとの温度の目安は、飼育ケースの置き場所と温度管理をまとめた記事で詳しく紹介しているので、こちらもあわせて確認してください。
乾燥チェックと加水の頻度
冬眠中も、マットが完全に乾ききってしまうのはよくありません。
目安として月1〜2回ほど表面の乾き具合を確認し、白っぽく乾燥していたら霧吹きで軽く湿らせます。
加水しすぎるとマットが蒸れてカビの原因になるため、握って軽く固まる程度の湿り気を目指し、びしょびしょにしないよう注意しましょう。
頻繁に掘り起こさない
姿が見えないと気になって、つい様子を確認したくなるものです。
気になっても、頻繁にマットを掘り返して確認するのは避けましょう。
冬眠中の個体を無理に起こしてしまうと、余計な体力を消耗させ、春を迎える前に力尽きてしまう原因にもなります。
春に目覚めなかったときの判断
冬眠を終えて動き出す時期は、地域や室温によって前後しますが、早ければ3月下旬から4月頃です。
すぐに死んでいると判断しない
この時期になっても動き出す気配がないと、すぐに寿命を迎えたのではと不安になります。
ですが、まだ深い眠りの途中というだけのこともあるため、慌てて判断しないことが大切です。
反応の確認方法
マットの表面を少しだけどかし、脚や触角の先に指先で軽く触れてみます。
わずかでも脚を動かす、触角がぴくりと反応するようであれば、まだ生きている可能性が高いです。
まったく反応がなく、体が乾燥して縮んでいる、触角や脚が体から外れやすくなっている場合は、残念ながら寿命を迎えている可能性が高いといえます。
反応があいまいなときは、室温を少し上げた室内で数週間ほど様子を見るのがおすすめです。
4月中旬を過ぎても脚や触角の反応が一切ない場合は、寿命を迎えたと考えるのが現実的な目安になります。

複数年飼育を目指すときの注意点
越冬に成功しても、それで安心というわけではありません。
冬を越すたびに体力を消耗する
冬眠は個体にとって決して楽な過程ではなく、越冬のたびに体力を消耗します。
1回目の冬を無事に越せても、2回目・3回目の冬を越せるかどうかは個体差が大きく、必ずしも保証されるものではありません。
2年目以降の管理で気をつけたいこと
2回目の冬眠から目覚めた個体は、動きがゆっくりになったり、大顎の力が以前より弱くなったりすることがあります。
エサやマットの基本的な管理方法は若い個体と変わりませんが、体調の変化に気づきやすいよう、日々の観察はより丁寧に行いましょう。
高齢の個体に産卵させる場合は、体への負担が大きくなるため、無理をさせない判断も必要です。
まとめ
冬眠(越冬)は、寿命の長いクワガタと長く付き合っていくうえで避けて通れない大切な過程です。
サインを見極めてそっと見守り、乾燥だけをチェックする管理を心がければ、春を迎えられる可能性はぐっと高まります。
夏場の暑さ対策については、夏の暑さ対策と弱ってしまったときの対処法をまとめた記事で詳しく紹介しています。
今日のアクション
- 飼っている種類が越冬するタイプかどうかを確認する
- 動きが鈍くなってきたら、マットの乾燥だけを月1〜2回チェックする
- 春になっても動かないときは、すぐに判断せず数週間様子を見る
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